2009年10月28日

我らの不快な隣人

「我らの不快な隣人
 − 統一教会から「救出」されたある女性信者の悲劇」
著者 米本和広
20091028-1.jpg

を読みました

統一協会からの強制改宗について、特に拉致監禁の方法を使った脱会屋の手口について、具体的な事例を多く挙げて書かれています。

この本は読み終わるのにかなり時間がかかりました。読んでいると辛くなってなかなか先に進むことができなかったからです。主に通勤電車の中で読んでいたのですが、読んでいるとあまりの残酷さで悲しくて涙が出てしまい、電車の中で泣くのは恥ずかしいから読み進められませんでした。

強制改宗で精神に深い傷を負った兄弟たちを思うといたたまれなくなります。

脱会屋の言うことを信じた親たちは、我が子に対して、人格までも否定する言葉を浴びせ続け、時には何日も食事を与えず、暴力をふるうことさえあるという。一部の父母がそうするのではなく、脱会屋のマニュアルがそのようになっているから、多くの父母が脱会屋のマニュアル通りに行動するらしい。

世の中で辛いことや孤独になっても、親が味方してくれると思えば勇気が出るものですが、両親と兄弟から、何日も何ヶ月も罵声の言葉を浴びせられr、満足な食事も与えてくれず、時には暴力をふるわれるというほど絶望的な事は無いでしょうね。

その精神的ショックのためPTSDになって、統一協会からは脱会しても、何年たっても精神不安定で社会復帰できないでいる人も少なくないそうです。
そういえば、私の大学で拉致監禁に遭って脱会した兄弟も、スポーツ万能のさわやかな学生でしたが、監禁から解放された後は、無精ひげを伸ばし笑顔もなく、声をかけても「しばらく一人で考えたい」というだけで覇気が無くなり、その後、大学も中退したと聞いています。両親も誰も信じられなくなっていたのでしょうか。

拉致監禁では、信仰を捨てるだけでなく、同時に親兄弟に対する憎しみを持つ人も少なくないそうです。
たしかに、拉致監禁による強制改宗を受けた人は、親兄弟が、自分を信じてくれず、対等な一人の人間として扱ってくれなかった恨みを持つことが多いだろうと感じます。

拉致監禁という残酷な方法が無くなることを切望します。


それから、著者の米本氏は、統一協会の教理や活動については決してよく思っている訳では無いようですが、そんな統一教会に対してでも、非人道的な拉致監禁に対して批判をされるところが、公平で正義感のある方だと感じます。

特に、(全面的では無く、一部ですが)統一教会を擁護する発言は非常に勇気の必要なことで、すばらしい方だと感じます。

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posted by 理科系おじさん at 23:20 | Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのコメント
初めまして。
私は、信者ではない、どちらかというと統一教会に批判的なのに、信者になっちゃった友人との付き合いを止めなかったばかりに、親に「ウチの子は信者になっちゃった」と誤解されて監禁されたことがあります。

以来、家出して、20数年間親兄弟親戚とは音信不通です。私の人生はメチャクチャになってしまいました。今も失業してて、貯金が尽きれば飢え死にです。

ホント、霊感商法をする統一教会も悪だと思うけど、監禁牧師も馬鹿親も極悪非道。
Posted by tsao2 at 2009年11月11日 08:22
tsao2さん、コメントありがとうございます。

なんだか悲しい話ですね。統一教会と関わったことで不幸になっている人が多いのはとても残念だし悔しい思いです。
私たちも青春を捨てて、家庭も少しは犠牲にして頑張っているのに...。(tsao2さんには理解してもらえないでしょうけど)

ご両親と音信不通になっているのは、tsao2さんの気持ちを理解してくれていないと思うからですね。ご両親はどう思っているのでしょうかね。今は「すまない」と思っているのかどうか...

でも、信者になった友達を捨てなかったこと、うれしく思いますし、tsao2さんは公平でやさしい方だと思います。

ご両親との関係が修復されることをお祈りします。
Posted by 理科系おじさん at 2009年11月11日 11:14
> ご両親はどう思っているのでしょうかね

 今でも「tsao2は統一教会に入信してしまった泣」と思っていると思いますよ。親はもちろん、兄弟や親戚、昔の知り合いの誰とも連絡していないので、良く分かりませんけど。


> ご両親との関係が修復

 彼らには憎悪しか抱いていないので、それは絶対にありません。毎日毎日、呪っています。


 それはともかく、他のエントリを拝見すると。blog主さまと私は同世代かも?という気がしています。有名な元信者の仲正氏とかご存知ですか?
Posted by tsao2 at 2009年11月14日 18:10
ご両親に対しては難しい関係になっているんですね。拉致監禁は一番信じて欲しい人が自分を信じていなかったことを確信してしまうため、精神的ショックは強姦以上に大きい場合があると書いてありました。申し訳ないけど医者に相談したらいいのか、どうしたらいいのか私にはわかりません。

私が伝道した姉妹(学生)は共同生活を始めて1週間で拉致されてしまいました。監禁されたかどうかはわかりませんが、同じように傷ついていないか気がかりです。

それから、私は現在46歳です。最初は東京のCARP(原理研究会)にいました。もう25年になりました。

仲正氏という方は残念ながら記憶がありません。
Posted by 理科系おじさん at 2009年11月14日 19:08
 お返事ありがとうございました。

> 医者に相談したらいいのか、どうしたらいいのか

 お医者にはPTSDで相談しているのですが、どうも無駄なようです。抗不安剤や抗鬱剤をくれるだけ。お医者様にも依るのかもしれませんが... blog主さまなら他に監禁された方と接するかもしれないので、ご参考まで。


> 共同生活を始めて1週間で拉致されてしまいました

 酷い話ですよね。さぞご心配でしょう。


> 現在46歳

 私は48なので、まぁ同世代ですね。


> 仲正氏という方は残念ながら記憶がありません

 そうですか、著書もある有名な人で、東京の原理研出身で46歳のヒトらしいのですが... その著書に曰く「徳野氏の講義を受けた」とあったので、お知り合いかも?と思いました。

 実は私の昔の知り合いでもあります。(今は、たぶん忘れられてる)
Posted by tsao2 at 2009年11月15日 07:11
PTSDって特効薬とか治療法が確立していないんですね。
そう考えると、実際にかかる費用の何倍ものお金を受け取って脱会を引き受ける牧師たちの行為は許し難いものがあります。

それから、ネットで調べてみたところ、仲正昌樹氏の本はいくつか知っていましたが、名前を聞いても結びつきませんでした。

年齢からして私と同期のようですが、東京大学とはほとんど交流が無かったのでやっぱり分かりません。
Posted by 理科系おじさん at 2009年11月16日 23:20
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